一般社団法人はれとこ(岡山県倉敷市、代表理事:戸井健吾)は、2024年11月6日に設立5周年を迎えました。
設立5周年にあたり、代表理事である戸井健吾からのメッセージをお知らせします。
代表理事 戸井健吾からのメッセージ
2024年11月6日で、一般社団法人はれとこ は設立5周年を迎えました。
直接間接問わず、私たちの活動に関わっていただいた方には、深く御礼申し上げます。
正直、自分が会社を作るなんて全く考えていなかったですし、お金儲けが目的の法人ではないとはいえ、5年続くとも思いませんでした。
5年前のはれとこ立ち上げ時、5人の役員と5名程度のブロガー仲間を中心としたメンバーで、倉敷とことこを運営していました。当時でも十分多いと思っていたんです。
それが今は、11人のはれとこ役員、25人のとことこライター、14人のYahoo!ニュースエキスパート、2人の地域おこし協力隊が関わってくれています。
合計52名
随分大きな活動になりました。
そこで、以降ははれとこの5年間とこれからについて、お話できればと思います。
少し長くなりますが、最後までお付き合いいただけますと幸いです。
5年間の活動
設立当初は、Webメディア「倉敷とことこ」を運営しているだけの団体でした。それが今は、以下のように様々な事業を行うようになりました。
【公益事業】
- Webメディア「倉敷とことこ」・「備後とことこ」の運営
- 倉敷市民レポーター教室の開催
- 高梁川流域ライター塾の開催
- 市民ライターの活動支援
- 倉敷市地域おこし協力隊の受入
【収益事業】
- 広報向けなど、各種記事制作
- ホームページ制作
- オンライン配信支援
- 動画制作
- メディア運営、ICTツール活用のアドバイザー
どれもメディア運営を行う中で始めたことが、徐々に広がりを持つようになりました。
記事制作はわかりやすいと思うのですが、オンライン配信・動画制作は、高梁川流域ライター塾で実施しているのを見て声をかけられるようになりました。
仕事って何がキッカケで広がりを持つのかわからないな、と心から思います。
5年間の活動成果
正直強くアピールするようなものはありませんが、やはりWebメディアを5年以上「ちゃんと」継続できたことは成果といえるでしょう。
「ちゃんと」というのは、設立当時のコンセプトの1つである、地域のために立ち上げたメディアだから、地域の人が嫌な思いをするような発信はやめようというものをブレずに続けることです。
具体例の一つとしては、まとめ記事などの形で比較・ランキング付けをする記事、脚色をした記事を書かないというものでした。
▼参考(倉敷とことこ5周年記事)
https://kuratoco.com/kuratoco5thanniversary/
このコンセプトのおかげで、未だにお金に苦しむ結果になっているわけですが、その代わり共感して協力してくれる人も増えました。
今全体では「52名」もの方に協力いただいているのが、なによりの証拠でしょう。
志を高く持てばカッコイイがお金には苦しむ
戸井さんの想いはすごいですね。共感します。
自分でいうのもなんですが、こういう風に言われることが増えました。
ただ、志だけで活動できないことも、5年間会社を経営すれば嫌というほど思い知らされます。数字はやはりシビアなんです。
ここでいう数字とはシンプルに「お金(売上)」です。
活動を続けるにはお金が必要。だけど、ただのお金儲けにはしたくないし、市民ライターさんの「ここを紹介したい」という想いに反するので、広告記事を書きまくるようなこともしたくない……(広告そのものを否定する気はありません。私たちの活動コンセプトに合わないだけです)
本当は多くの方に少しでも支えてほしいところです。
しかし、寄付は一見儲かるメディア事業がメインの私たちとは相性が悪く、いくら「困っている」と呼びかけても支援してくれる方はほとんどいません。
なのでできることは、ホームページ制作などの収益事業をなるべく多くこなして、儲からないメディア事業に利益を投入することでした。
5年間はそれで何とか耐え抜きました。しかし、それももう限界です。
メディア運営は関わる人数が増えれば負担が増えます。それは、収益事業を行う余裕がなくなることを意味します。
同時に、私も含めたはれとこの役員は、この活動以外のところで、自分と家族の生活を守らないといけません。これ以上無理はできないんです。
「延ばす」のではなく「維持」するための活動
このため、5周年を機に運営方針を大きく変えることにしました。
お金を稼ぐのも、時間的リソースを多く投入するのも、はれとこという組織や運営メディアを「延ばす」ための活動ですが、これをやめます。
これからは、5年間で作りあげたものを「維持」する活動に軸足を移します。
要するにもう頑張り過ぎないということです。
「維持」するだけだと、時間の経過と共に陳腐化するものも出てくるでしょう。それはもう諦めます。
ただ、それでも1つだけ断固たる決意ができました。
倉敷とことこ・備後とことこは絶対に潰さないし、事業売却もしない
私たちの活動に共感し協力いただいている、市民ライターさんのためにも、活動プラットフォームだけは守ります。
役員が全員離脱して一人になったとしても、市民ライターさんが全員離脱するまでは、続ける決意です。
10年間続く活動にするために
このように書くと悲壮感を持つかもしれませんが、少なくとも今は仲間が多くいます。なので、苦しいながらも楽しみつつ活動できると思います。
そして、せっかく5年続いたんです。
であれば、次は10年続くことを目指したいと思いますし、10周年に向けて一つくらい「夢」を持つことにしました。
それは公益法人になることです。
具体的には、『一般』社団法人はれとこ から、『公益』社団法人はれとこ になるという夢です。
公益法人になれば、様々な税制上の優遇があります。ここまで書いてきた資金面の問題が、多少は改善する可能性があります。しかし、その道は果てしなく険しいです。感覚的には公益認定を受けられる可能性は、10%もありません。
まずそもそも、「地域の情報発信や情報発信者の育成」みたいな活動は、広い意味でまちづくり・地域活動の中には入るでしょうが、ほぼ前例がありません。
全国的に見ても、非営利で本気で地域メディアを運営している団体は珍しいですし、さらにライター育成まで行っている団体となると皆無です。革新的・日本初といえば聞こえはよいですが、それって過去に挑戦した人が誰も成功できなかっただけだと思うんですよね。
そして、社団法人という法人格は、概念上は「人の集合体」なので、多くの人の支えで事業を行っているという建て付けも必要になります。
今まで自分たちでなんとかすることばかり考えていましたが、10年生き残るには結局より多くの人の力を借りるしかありません。
まあ「夢」なので、実現しなくても、公益法人を目指して活動し、法人の運営体制を変えることには意味があると思っています。
ここまでご覧いただいた方へ
5周年を機に運営規模を大きく縮小します。具体的には以下のとおりです。
- 倉敷とことこ・備後とことこの人力によるSNS運営を廃止。少しでもライターさんの原稿報酬に予算をまわす
- 高梁川流域ライター塾などセミナー事業は、当面停止(少なくとも2025年度は新規開催を行わない)
- 何があっても倉敷とことこ・備後とことこは潰さないという、断固たる決意
引き続き厳しい状況ではありますが、できる限りこれからも頑張って行きます。
そして、「10周年に向けた夢」としては、少しずつでも寄付や会員を増やして行く必要があります。
特に重要なのは会員で、今期制度を改めて整備しました。
- 個人は年会費1,000円〜
- 法人は年会費10,000円〜
という形で整備しましたので、私たちの活動を応援いただける方は、お申し込みいただければと思います。
▼詳細はこちら
https://haretoco.or.jp/member.html
ここまで読んでいただきありがとうございました。
引き続きできる範囲で頑張って行きますので、応援よろしくお願いいたします。